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3 周囲の人々との関係 III-94図は,周囲の人々とのかかわり方に関し,「気楽に話ができる人」,「悩みを打ち明けられる人」,「注意をされたら言うことを聞く人」,「こんな人になりたい」にそれぞれ当てはまる人を選択させた結果を前回調査と比較したものである。
III-94 前回と同様「こんな人になりたい」を除く3項目については,男女とも同性の友達・仲間や異性の友達・恋人が上位を占めており,身近な人間関係の中でこれらの者が依然として大きな意味をもっていることが認められる。また,「気楽に話ができる人」と「注意されたら言うことを聞く人」では,男女共に,父親,母親,兄弟姉妹を選択する者の比率が上昇し,こんな人になりたい」でも女子で父親や母親を選択する者の比率が上昇しており,前回調査と比べて家族のもつ意味が大きくなっていることがうかがえる。周囲の人々とのかかわり方について,少年院在院少年と短期保護観察少年を比較したものがIII-95図である。全般的な傾向は少年院在院少年と短期保護観察少年で大きな差はないが,短期観察男子では,いずれの項目においても,異性の友達・恋人を選択する者の比率が他のグループと比べて低い半面,「注意されたら言うことを聞く人」として,父親や母親を選択する者の比率が他のグループと比べて高くなっており,注意を聞く相手として両親が比較的大きな意味をもっていることがうかがえる。また,先輩や兄弟姉妹を選択する者の比率は,男女とも少年院在院少年が短期保護観察少年を上回っている。さらに,「こんな人になりたい」については,短期保護観察少年では男女とも「いない」が3割近くを占めて最も多くなっているのに対して,少年院在院少年では,男女とも同性の親が最も多くなっている。 III-95図 周囲の人々との関係(非行性) |