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 平成10年版 犯罪白書 第3編/第2章/第5節/6 

6 被害者との関係,被害程度等

(1) 被害者との関係

 III-33図は、昭和42年以降の傷害・恐喝事件について,被害者との関係を見たものである。

III-33図 複害者との関係別の比率(昭和42年〜平成8年)

 近年,被害者と知人・友人・顔見知りの関係にある者の比率が,傷害で上昇しているのに対し,恐喝では下降している。

(2) 被害者の年齢層

 III-34図は,昭和49年以降の傷害・恐喝事件について,被害者の年齢層別構成比の推移を一年おきに見たものである。

III-34図 被害者の年齢層別構成比(昭和49年〜平成8年)

 いずれの罪についても,20歳未満を被害者とする者の比率が昭和50年代に上昇し,以後はおおむね横ばい状態で推移している。なお,恐喝についてほ,非行の低年齢化に特徴づけられた50年代末から60年代初めにかけて,16歳未満の者を被害者とするものが,おおむね70%の高い比率を占めていた。

(3) 被害金額

 III-35図は,昭和49年以降の窃盗・恐喝事件について,被害金額の区分別構成比の推移を年おきに見たものである。

III-35図 被害金額区分別構成比(昭和49年〜平成8年)

 恐喝は,窃盗に比べて,被害金額の少ない事件の比率が高くなっているが,近年,被害金額が1万円を超える事件の比率の上昇傾向が見られる。

(4) 身体被害程度

 III-36図は,昭和45年以降の傷害事件について,被害状況を見たものである。

III-36図 傷害の被害状況別の比率(昭和45年〜平成8年)

 近年は,1週間を超えて三月以内の被害に係るものがおむね50%台で推移している。