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4 保護観察の実施結果 (1) 保護観察終了時の状況 II-31図は,平成9年に保護観察を終了した者について,その終了事由別構成比を,保護観察の種類別に見たものである。期間満了による者が最も多く,仮出獄者では1万1628人,保護観察付き執行猶予者では3319人(うち,714人が保護観察の仮解除中)となっている。
II-31図 保護観察の終了事由別構成比(平成9年) 平成9年について,保護観察の終了事由が仮出獄取消しである者及び刑の執行猶予取消しである者の比率を,受理時の罪名別に見ると,前者では,窃盗(11.5%)が最も高く,以下,毒劇法違反(9.7%),強制わいせつ(9.5%)の順,後者では,毒劇法違反(50.6%)が最も高く,以下,覚せい剤取締法違反(41.3%),住居侵入(37.7%)の順となっている。(2) 再犯及び再入所の状況 II-32図は,昭和63年以降に保護観察を終了した者について,保護観察期間中に,再度罪を犯し,かつ,新たな処分を受けた者の比率(再犯率)を示したものである。再犯率は,仮出獄者についてはおおむね1%前後で,また,保護観察付き執行猶予者についてはおおむね30%台で,それぞれ推移している。
II-32図 保護観察期間中の再犯率の推移(昭和63年〜平成9年) 平成9年における再犯率は,仮出獄者が0.8%(105人),保護観察付き執行猶予者が37.1%(1,890人)となっている。さらに,受理時の罪名別に再犯率を見ると,仮出獄者では,強制わいせつ(3.2%)が最も高く,次いで,強盗(2.7%),殺人(2.0%)の順,保護観察付き執行猶予者では,毒劇法違反(57.8%)が最も高く,次いで,覚せい剤取締法違反(45.4%),窃盗(40.8%)の順となっている。II-33図は,昭和61年以降に行刑施設を出所した仮出獄者と満期釈放者について,出所後3年目までの間に行刑施設に再入所した者の比率(累積再入所率)を示したものである。累積再入所率は,仮出獄者が満期釈放者よりも低い傾向が一貫して続いており,平成7年に出所した者では,前者が26,5%,後者が46.7%となっている。 II-33図 出所事由別累積再入所率の推移(昭和61年〜平成7年) |