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 平成 8年版 犯罪白書 第3編/第9章/第5節/1 

第5節 韓  国

1 殺人及び強盗の発生状況

 III-98表は,1970年,1975年,1980年,1985年及び1990年から1994年までの間の,韓国における殺人及び強盗について,それぞれの発生件数及び発生率の推移を見たものである。
 殺人では,発生件数は,1993年,1994年を除き,600件を前後して推移しており,また,発生率は大きな変化がなく,ほぼ一定している。強盗では,発生件数,発生率共に,1990年,1994年において高くなっている。

III-98表 殺人及び強盗の発生件数・発生率 韓国(1970年・1975年・1980年・1985年・1990年〜1994年)

 III-99表は,1970年,1975年,1980年,1985年及び1990年から1994年までの間の,殺人及び強盗について,それぞれの検挙件数及び検挙率の推移を見たものである。殺人の検挙件数は,1993年まではおおむね増加したが,1994年には減少した。一方,強盗の検挙件数は,1991年,1992年に減少したが,その後増加に転じている。

III-99表 殺人及び強盗の検挙件数・検挙率 韓国(1970年・1975年・1980年・1985年・1990年〜1994年)

 III-100表は,1991年から1994年まで間の,殺人及び強盗の犯行時に使用された凶器について見たものである。

III-100表 殺人及び強盗の検挙件数における凶器使用の有無 韓国(1991年〜1994年)

 殺人,強盗の検挙件数中,凶器が使用された比率は,いずれも1993年までは下降傾向にあったが,1994年には急上昇している。使用された凶器は,殺人,強盗共に,刀剣が最も多く,銃器は少ない。しかし,1994年には,殺人,強盗共に,実数は少ないながらも銃器使用件数の増加が見られる。