4 まとめ 特別調査の結果をまとめると,次のとおりである。 刑期起算日から10年以上を経た有期の多くは,「仮釈放制度がないとしても生活に変わりがない」と答えている。しかし,無期のうち7362%の者は「仮釈放制度がなくなったら生活に希望が持てなくなる」と回答し,仮釈放を切望している。無期は,受刑期間中に,「自分を見つめまじめに生活するようになった」という点で,自己を評価している。一方,有期は,刑期終了により社会に戻れる日が確定しているので,比較的不安定な生活をしやすい傾向があり,降級の平均回数も多い。 ただし,無期の懲罰事犯の内容を見ると,職員及び他の被収容者に対する暴行・殺傷の平均回数が有期よりやや多い。これは無期について,心情の変化に十分注意しつつ処遇をする必要があることを示唆している。
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