III-9図は,平成6年に終局した(本節においては移送によって終局したものを含む。)凶悪犯罪に係る第一審公判事件の審理期間を,III-10図は,同じく控訴事件の起訴時を起算点とした控訴審終局までの通算審理期間を見たものである。
第一審公判事件については,殺人では50.5%,強盗致傷等では52.6%,強盗では87.6%が6月以内に審理を終えているが,6月以上1年以内の審理期間を要したものも殺人では30.7%,強盗致傷等では32.8%ある。
これらの事件について,公判開廷の回数を見ると,殺人・強盗致傷等・強盗共に3回のものが最も多く,10回以上の公判開廷を重ねているものは,殺人については総数590人中の98人(16.6%),強盗致傷等については同405人中の51人(12.6%),強盗については同483人中の11人(2.3%)である。
控訴審事件の通算審理期間については,殺人では1年を超え2年以内が最も多く36.3%を占め,次いで6月を超え1年以内(34.2%)となっている。
強盗致傷等では48.7%が,強盗では63.9%が,6月を超え1年以内に終局している。
III-9図 凶悪事犯の通常第一審の審理期間別構成比(平成6年)
III-10図 凶悪事犯の起訴から控訴審終局までの審理期間別構成比(平成6年)