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3 有期懲役・禁錮刑 (1) 刑期区分別に見た科刑状況
III-8図は,平成2年以降の5年間の通常第一審において,殺人・強盗及び強盗致傷等で有期懲役又は禁錮(自殺関与及び同意殺人には禁錮刑を科し得る。)に処された累計人員につき,言渡し刑期を6段階に区分してその構成比を見たものである(巻末資料III-13参照)。 III-8図 通常第一審における凶悪事犯の有期刑の科刑状況構成比(平成2年〜6年の累計) 殺人では,3年以下が最も多く33.0%を占め,次いで,7年を超え10年以下(19.1%),3年を超え5年以下(18.8%)の順となっており,10年を超える人員は15.1%である。3年以下の刑を言い渡された934人中の594人(63.6%)は未遂罪に係るものである。強盗でも,3年以下が最も多く,その比率は53.3%を占め,次いで,3年を超え5年以下(34.8%),5年を超え7年以下(8.9%)の順となっている。 3年以下の刑を言い渡された879人中の296人(33.7%)は未遂罪に係るものである。 強盗致傷等では,3年を超え5年以下が最も多く49.9%となっており,次いで,5年を超え7年以下(25.4%),7年を超え10年以下(15.9%)の順となっており,3年以下は1.8%である。 (2) 執行猶予状況 平成2年以降の5年間について,通常第一審における執行猶予言渡し状況を見ると,殺人では,執行猶予を付することのできる3年以下の刑を言い渡された934人中,650人(69.6%)に執行猶予が付されているが,このうちの377人(58.0%)は未遂罪に係るものである。 同じ期間に強盗では,3年以下の刑を言い渡された879人中,446人(50.7%)に執行猶予が付されているが,このうちの141人(31.6%)は未遂罪に係るものである。強盗致傷等では,25人中,16人(64.0%)が執行猶予に付されている(巻末資料III-13参照)。 |