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2 取締り及び処罰の状況 IV-46表は,1984年及び1989年から1993年までの間について,薬物中毒死者数を見たものである。
IV-47表は,1984年及び1989年から1993年までの間について,主な規制対象薬物別押収量を見たものである。他の規制対象薬物と比較して,大麻の押収量が多く,この傾向は最近10年間変化がない。 IV-46表 薬物中毒死亡者数 IV-47表 主要薬物押収量 1984年から10年間の薬物事犯の認知件数,検挙件数及び発生率を見たのがIV-46図である。検挙件数は1980年から1985年までの間は,横ばいあるいは多少の減少を示したが,その期間以外は一貫して増加しており,1992年には約11万8,000件に上った。しかし,1993年には11万6,970件とやや減少を示している。1993年の検挙件数のうち,約3割は規制対象薬物の違法取引及び密輸事犯で占められている。薬物犯罪の発生率は,1990年以降は,人口10万人当たり約150前後で,ほぼ横ばい状態である。 IV-48表は,1984年及び1989年から1993年までの間について,麻薬法違反の検挙人員を見たものである。 1993年における麻薬法違反の検挙人員(9万5,190人)を年齢層別に見ると,21歳以上が全検挙者の74.6%,次いで,18歳以上21歳未満(17.8%),14歳以上18歳未満(7.4%)の順になっている。検挙者の男女比を見ると,男子が86.5%を占めている。 IV-46図 麻薬法違反の認知件数・検挙件数・発生率ドイツ(1984年〜1993年) IV-48表 麻薬法違反の検挙人員 IV-49表は,1984年及び1987年から1991年までの間の,少年裁判所法の適用を受けた者を除いた,麻薬法違反の裁判確定人員を見たものである。1991年における麻薬法違反の裁判確定人員2万6,647人のうち,44.1%に当たる1万1,746人が,自由刑の言渡しを受けている。この比率は,交通犯罪を除く刑法犯のうち,少年裁判所法の適用を受けた者を除いた自由刑の言渡しを受けた者の比率(16.7%)と比較すると,極めて高い。IV-49表 麻薬法違反の裁判確定人員 |