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2 成人の保護観察対象者の動向 IV-37図は,薬物事犯の仮出獄者のうち,人員の多い覚せい剤事犯について,昭和57年から平成6年までの間における新規受理人員とそれが仮出獄者全体に占める比率の推移を見たものである。昭和50年代を通して一貫して増加していた覚せい剤事犯の新規受理人員は,昭和61年をピークとして減少傾向に転じたが,平成5年には再び増加し,6年には3,633人となっている。仮出獄者全体に占める覚せい剤事犯の比率は,2年以降,低下傾向にあったが,5年には29.6%に上昇し,6年は29.0%となっている。
なお,数は少ないものの,麻薬取締法違反事犯は,3年以降,人員・比率のいずれも増加・上昇傾向にある(巻末資料IV-9表参照)。 IV-37図 仮出獄者中の覚せい剤事犯者数の推移 IV-38図は,薬物事犯の保護観察付き執行猶予者のうち,人員の多い覚せい剤事犯について,昭和57年から平成6年までの間における新規受理人員とそれが保護観察付き執行猶予者全体に占める比率の推移を見たものである。58年以降,低下傾向にあった覚せい剤事犯の新規受理人員は,平成3年以降再び増加する傾向を示している。また,保護観察付き執行猶予者全体に占める覚せい剤事犯者の比率はおおむね16%ないし25%の間にあり,3年以降,上昇傾向を示していたが,6年には前年より1.5ポイント減少し,20.4%となっている。IV-38図 保護観察付き執行猶予者中の覚せい剤事犯者数の推移 |