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 平成 7年版 犯罪白書 第4編/第3章/第1節/3 

3 大麻取締法令

 第二次世界大戦後,まず,前記「麻薬原料植物ノ栽培,麻薬ノ製造,輸入及輸出等禁止ニ関スル件」によって大麻の規制が行われ,「印度大麻草及其樹脂其ノ他一切ノ製剤」が麻薬と指定され,大麻草の栽培等が全面的に禁止された。その後,前記大麻取締規則の制定によって,麻薬から独立して大麻の規制が行われるようになり,大麻の繊維及び種子の採取を目的とする場合には許可制で大麻草の栽培が認められることとされ,併せて,大麻の輸入,輸出,所持,販売等が規制された。
 昭和23年,大麻取締規則が廃止され,「大麻取締法(昭和23年法律第124号)」が制定された。同法は,大麻の取扱いを学術研究及び繊維・種子の採取だけに限定し,大麻の取扱いを免許制とし,免許を有しない者による大麻の取扱いを禁止した。また,大麻の所持,栽培,譲受け,譲渡し,輸入,輸出等を禁止し,その罰則を規定した。
 同法は,制定後,今日までに11回にわたって改正されているが,その主なものは,次のとおりである。
 まず,昭和28年の改正(法律第15号)により,大麻の定義が「大麻草及びその製品」と改められ,大麻草の種子は規制の対象外とされ,38年の改正(法律第108号)では,罰則の法定刑が引き上げられ,大麻から製造された医薬品の受施用(施用を受けること)禁止規定が新設された。また,平成2年の改正(法律第33号)により,栽培・輸入・輸出・譲渡し・譲受け・所持等についての営利犯加重処罰規定及び未遂罪,栽培・輸入・輸出についての予備罪及び資金等提供罪,周旋罪等が新設され,3年の改正(法律第93号)により,大麻の定義規定の明確化,資金等提供罪の処罰範囲の拡大,大麻の運搬の用に供した車両等への没収範囲の拡大,国外犯処罰規定の新設等が行われた。