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 平成 6年版 犯罪白書 第4編/第4章/第2節/3 

3 審理期間等

 IV-23図は,平成5年の地方裁判所による通常第一審における有罪人員について,通訳・翻訳人の付いた外国人,日本人別に,その審理期間を見たものである。3月以内に審理を終えるものが,外国人事件で87.3%,日本人事件で69.5%となっている。また,1人当たりの平均審理期間及び平均開廷回数は,通訳・翻訳人の付いた外国人事件では,それぞれ2.4月,2.1回となっているのに対し,日本人事件では,それぞれ3.4月,3.0回となっており,通訳・翻訳人の付いた外国人事件の平均審理期間は,日本人事件のそれに比べて短くなっている。

IV-23図 通訳・翻訳人の付いた外国人,日本人別の審理期間別構成比

 さらに,平成5年の地方裁判所・簡易裁判所による通常第一審における有罪人員について,通訳・翻訳人の付いた外国人,日本人別に,自白事件及び否認事件の割合を見ると,通訳・翻訳人の付いた外国人事件では,自白事件94.0%,否認事件6.0%となっているのに対し,日本人事件では,自白事件93.4%,否認事件6.6%となっている(最高裁判所事務総局の資料による。)。