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1 外国人の入国・在留の動向及びその背景 スウェーデンは,第二次世界大戦後の特需景気とそれに引き続く経済成長の過程において,東欧・中欧・南欧諸国及びトルコから,国策として外国人労働者を募集し,これを受け入れた。一方,ノールウェー,フィンランド,デンマーク及びアイスランド(以下「北欧4か国」という。)との協定により,北欧諸国民には旅券携帯義務を免除し,自国民に準ずる社会保障制度を適用して,これら4か国からの労働者の入国を容易にした。また,北欧4か国以外からの外国人労働者の受入れを制限した1960年代の終わり以降も,多数の政治亡命者及び難民を受け入れた。
スウェーデンは,出生による国籍取得につき,原則として父母両系の血統主義を採っている。 IV-55表は,1960年から1992年までのスウェーデンの総人口及び外国人人口の推移を見たものであるが,1992年における総人口約869万人中の外国人は約50万人で,外国人の比率は5.7%に達している。 IV-55表 スウェーデン人・外国人別の人口 中央統計局の統計によって,1992年におけるスウェーデン在留の外国人を国籍別に見ると,フィンランド(約11.1万人)が圧倒的に多く,次いで,旧ユーゴースラヴィア(約4.0万人),イラン(約3.9万人),ノールウェー (約3.5万人),デンマーク(約2.7万人)の順となっている。 |