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3 外国人受刑者処遇の現状 IV-51図は,1982年から1991年までの各3月31日現在における,自由刑・少年刑受刑者総数に占める外国人受刑者の比率の推移を示したものである。受刑者の総数は,1985年以降減少傾向を示しているが,外国人受刑者の比率は,1982年の9.4%から上昇し,1991年には14.9%となっている。
IV-51図 外国人受刑者の比率の推移 外国人受刑者の処遇は,行刑法の運用が各州の司法省にゆだねられている関係上,各州の政策により,その実態を若干異にしている。例えば,ベルリン州では,基本的にはドイツ人受刑者に対する処遇と大差はなく,外国人であっても,開放行刑の対象にされるし,作業についてもドイツ人と同じ基準が適用されている。食事については,宗教上の理由がある場合は特別なメニューが準備され,また,宗教については,カトリック,プロテスタント,イスラム等の宗教家が施設を訪問することなどが認められている。外国人の処遇においては,特に言語及び文化の違いが問題とされ,外部施設あるいは自所においてドイツ語教育,教科教育及び職業訓練が実施され,自由時間における同国人受刑者との自由な会話等を認めている州もある。 |