前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 平成 5年版 犯罪白書 第3編/第4章/第2節/1 

第2節 精神障害のある犯罪者の概況

1 精神障害者等の刑法犯罪名別検挙人員

 警察庁の統計によれば,平成4年における交通関係業過を除く刑法犯検挙人員28万4,908人のうち,精神障害者は457人,精神障害の疑いのある者は1,283人であった(以下「精神障害者」と「精神障害の疑いのある者」をまとめて「精神障害者等」という。)。交通関係業過を除く刑法犯検挙人員に占める精神障害者等の比率は,0.6%(成人1.1%,少年0.07%)であった。

III-31図 精神障害者又は精神障害の疑いのある者の刑法犯罪名別検挙人員(平成4年)

 III-31図は,交通関係業過を除く刑法犯検挙人員のうち,精神障害のため,自傷他害のおそれがあるとして,精神保健法24条により都道府県知事への通報の対象とされた精神障害者等の人数を罪名別に見たものである。放火の20.8%,殺人の11.5%が目立って高くなっている。