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 平成 5年版 犯罪白書 第1編/第2章/第3節/3 

3 来日外国人による犯罪

 前述のような状況を背景として,最近,来日外国人による犯罪が増加する傾向にある。
 そこで,まず,最近の10年間における交通関係業過を除く刑法犯について来日外国人検挙人員の推移を見ると,I-36図のとおりであり,窃盗及び占有離脱物横領の検挙人員が多いことが分かる。さらに,殺人・強盗・暴行・傷害の検挙人員の推移を見ると,I-37図及びI-38図のとおりであり,強盗と傷害の増加が著しいことが分かる。

I-36図 来日外国人刑法犯検挙人員の推移 (昭和58年〜平成4年)

I-37図 来日外国人検挙人員(殺人・強盗)の推移(昭和58年〜平成4年)

I-38図 来日外国人検挙人員 (暴行・傷害)の推移(昭和58年〜平成4年)

 次に,最近10年間における道交違反等交通関係法令違反を除く特別法犯の送致人員の推移を見ると,I-39図のとおりであり,また,そのうち風紀事犯及び薬物事犯の送致人員の推移は,I-40図及びI-41図のとおりである(以上,巻末資料I-8表及びI-9表参照)。

I-39図 来日外国人特別法犯送致人員の推移(昭和58年〜平成4年)

I-40図 来日外国人送致人員(風紀)の推移(昭和58年〜平成4年)

I-41図 来日外国人送致人員(薬物)の推移(昭和58年〜平成4年)

I-42図 来日外国人検挙人員国籍別構成比(昭和63年〜平成4年累計)

 さらに,検挙人員の国籍別構成比を5年間累計で見ると,I-42図のとおりであり,アジア州の国籍の者が大部分を占めていることが分かる。