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 平成 4年版 犯罪白書 第4編/第4章/第1節/5 

5 韓  国

(1) 検挙人員に占める女子比
 1990年の刑法犯(交通関係業過は,「交通事故処理特例法」により処理されており,刑法犯には含まれない。暴力行為等処罰法違反を含む。以下同じ。)に薬物犯罪を含めた検挙人員に占める女子比は,12.1%である。1983年以降,男女とも,検挙人員に目立った変化は認められず,女子比もほとんど変化していない。
(2) 女子比の高い罪名
 (IV-51図)
 女子比の高い罪名は,薬物犯罪20.7%(実数631人),放火18.7%(実数181人),傷害18.3%,詐欺16.7%などであり,窃盗は6.5%にすぎない。

IV-51図 罪名別検挙人員及び女子比

 経年変化で見ると,放火を除き女子比の高い罪名は変わらないが,女子比は窃盗,詐欺は減少傾向,薬物犯罪は漸増傾向にある。
(3) 女子犯罪に占める罪名別構成比
 (IV-52図)
 女子の検挙人員を罪名別構成比で見ると,暴力行為等処罰法違反が最も多く41.2%を占め,詐欺12.1%,傷害7.0%と続き,その次が窃盗で6.6%である。男子も暴力行為等処罰法違反がトップで51.8%と過半数を占め,窃盗13.1%,詐欺8.3%,傷害4.3%と続く。
 罪名別構成比番経年変化で見ると,男女とも,暴力行為等処罰法違反の割合が上昇し,窃盗,詐欺の割合が低下している。
(4) 女子少年の割合
 送検人員(少年の罰金事案を含み,触法少年を除く。検挙人員の少年の割合については統計がない。)の少年と成人の比率を見ると,少年は約5%にすぎない。少年の割合の高い罪名は強盗39.2%,窃盗25.6%であり,低い罪名は傷害1.4%である。経年変化で見ると少年の割合は漸減している。

IV-52図 女子検挙人員の罪名別構成比