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 平成 4年版 犯罪白書 第4編/第4章/第1節/4 

4 フランス

(1) 検挙人員に占める女子比
 1990年の薬物犯罪を含む主要犯罪(交通関係法規違反並びに軽微な軽罪及び違警罪を除く。以下同じ。)の検挙人員に占める女子比は,15.1%である。
 検挙人員総数は,男女共に,1980年以降1987年まで増加し,その後女子は減少に転じたが,男子は横ばい状態で,女子比は1986年をピークになだらかな山形を呈している(1986年の女子比は16.3%)。
(2) 女子比の高い罪名
 (IV-49図)
 女子比の高い罪名は,詐欺24.9%,窃盗18.0%,殺人15.7%(実数348人),薬物犯罪11.1%,放火11.1%(実数276人),傷害10,4%などであり,窃盗の中の万引きだけを取り上げると女子比は37.0%を占める。
 経年変化で見ると,男女とも,薬物犯罪の検挙者が著しく増加しているが,男子の増加が女子のそれを上回り(男子は5.4倍,女子は3.4倍),薬物犯罪の女子比は低下している(1980年の女子比16.8%)。
(3) 女子犯罪に占める罪名別構成比
 (IV-50図)
 女子の検挙人員を罪名別構成比で見ると,窃盗が約6割の57.4%を占め,そのうちの約6割が万引きである。その他,詐欺16.8%,薬物10.5%と続く。
 男子も窃盗がトップで約半数の46.7%であるが,万引きはそのうちの約2割にすぎない。その他男子で構成比の高い罪名は,強盗17.7%,薬物犯罪15.0%などである。
 罪名別構成比を経年変化で見ると,男女とも,薬物犯罪の割合は上昇しているがその他の罪名ではほとんど変化は認められない。

IV-49図 罪名別検挙人員及び女子比

IV-50図 女子検挙人員の罪名別構成比

(4) 女子少年の割合
 検挙人員のうち少年と成人の比率を見ると,女子では少年が約1割5分,男子では約2割である。罪名別で少年の割合が最も高いのは強盗で25.6%,最も低いのは詐欺で5.1%である。