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 平成 4年版 犯罪白書 第4編/第4章/第1節/3 

3 ドイツ

(1) 検挙人員に占める女子比
 1990年の主要刑法犯に薬物犯罪を含めた検挙人員に占める女子比は24.4%である。1984年以降,検挙人員は男女共に漸増傾向にあるが,女子比は変化していない(1984年の女子比は24.0%)。
(2) 女子比の高い罪名
 (IV-47図)
 女子比の高い罪名は,単純窃盗34.6%,詐欺24.9%,放火18.5%(実数1,557人),薬物犯罪15.2%などである。
 その他,女子検挙者実数において無視し得ない軽傷害(13,961人),危険・重傷害(7,729人),強盗(1,680人)の女子比はそれぞれ12.2%,11.1%,8.7%である。

IV-47図 罪名別検挙人員及び女子比

 経年変化で見ても女子比の高い罪名は変わらないが,女子の薬物犯罪検挙人員は約1.4倍に増えているものの逆に女子比は低下している(1984年の女子比は17.2%)
(3) 女子犯罪に占める罪名別構成比
 (IV-48図)
 薬物犯罪を含めた女子の検挙人員を罪名別構成比で見ると,単純窃盗が過半数の63.0%,詐欺20.4%,軽傷害5.1%,薬物犯罪4.5%と続く。男子も罪名の順位は,女子と同じく単純窃盗がトップで38.3%,詐欺19.8%,軽傷害11.9%,加重窃盗11.4%,薬物犯罪8.1%などである。
 罪名別構成比を経年変化で見ても,男女ともほとんど変化は認められない。

IV-48図 女子検挙人員の罪名別構成比

(4) 女子少年の割合
 女子検挙人員のうち少年と成人の比率を見ると,女子少年は20.7%を占める。女子少年比が高い罪名は強盗,加重窃盗で,それぞれ35.4%,34.8%である。女子比の承も低い罪名は殺人の5.4%で,放火11.5%,詐欺及び軽傷害14.9%がこれに続く。経年変化で見ても同様である。