本節においては,「保護観察・更生保護事件終了調査票」(以下「終了調査票」という。)に基づく調査及び法務総合研究所が50歳以上の保護観察対象者について行った調査(以下「保護特別調査」という。)の各結果に基づいて,保護観察対象者の特質について述べることとする。なお,保護特別調査は,法務総合研究所が,50歳以上の保護観察対象者の特質を明らかにするため,全国の保護観察所の協力を得て実施したものであり,その方法は,平成2年1月1日から同年3月31日までの3か月間に,全国の保護観察所において保護観察を終了し,その終了した時点で50歳に達している仮出獄者634人及び保護観察付執行猶予者187人の合計821人(以下「調査対象者」という。)について,生計状況,居住状況及び保護観察処遇上の問題点等を,保護観察所の公的資料に基づいて調査したものである。また,調査対象者の年齢を50歳以上としたのは,50代の者を高齢者に準ずる者として,参考にするためである
IV-66表 仮出獄者の保護観察終了時における年齢層別人員(昭和54年〜平成2年)