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1 少年非行の動向 アメリカの指標犯罪(Crime Index offense,殺人,強姦,強盗,傷害,不法目的侵入,窃盗,自動車盗及び放火の8罪種で,所定の様式によりFBIに報告することとされている。)の検挙人員について,その総数,18歳未満の少年検挙人員及び21歳未満の青・少年検挙人員の1980年から1988年までの推移を見ると,III-64図のとおりである。また,III-126表では指標犯罪全体,III-127表では特定6罪種について,それぞれ1980年及び1986年から1988年までの3年間における検挙人員総数,少年・青年別検挙人員,少年比,青年比及び少年,青年,成人の各人口比等を見たものである。
少年の検挙人員は,1980年から1988年までの間に約79万人から約60万人へと減少し,青年を含めた,青・少年の検挙人員でも,約120万人から約90万人へと減少している。少年比は35.9%から28.2%に低下し,青年比も18.5%から14.8%へと低下している。また,両者を併せた青・少年比では,54.4%から43.0%に低下している。次いで人口比を見ると,1980年から1988年までの間に,少年は25.8から21.9に,青年は30.9から27.9にそれぞれ下降している。 特定6罪種について,1988年の数値を罪種別に見ると,殺人では,検挙人員の4分の1強が青・少年で占められており,人口比で見ると,少年は成人とほぼ同じであるが,青年は成人の3.4倍となっている。 III-64図 指標犯罪検挙人員の推移アメリカ(1980年〜1988年) III-126表 指標犯罪検挙人員・少年比・青年比及び人口比アメリカ(1980年,1986年〜1988年) III-127表 特定罪種別検挙人員・少年比・青年比及び人口比アメリカ(1980年,1986年〜1988年) 強盗では,検挙人員の約4割が青・少年であり,人口比で見ると,少年は成人の2.3倍,青年は成人の4.5倍となっている。傷害は,人口比で見ると,少年は成人とほぼ同じであるが,青年は成人の2.3倍となっている。 窃盗は,人口比で見ると,少年は成人の3.8倍,青年は成人の4.4倍となっており,青・少年の関与する割合が高くなっている。 強姦は,人口比で見ると,少年は成人の1.2倍であるが,青年は成人の2.5倍となっている。 放火は,人口比で見ると,成人に比して少年は5.7倍,青年は3.1倍となっており,青少年の関与する割合が高い犯罪である。 |