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1 少年非行の動向 韓国における刑法犯検挙人員について,その総数,18歳未満の少年検挙人員及び20歳未満の青・少年検挙人員の1980年から1988年までの推移を見ると,III-60図のとおりである。刑法犯検挙人員は,1981年に急増して約56万人と,1980年以降の最高を記録したが,その後多少の起伏はあるものの減少傾向をたどっている。青・少年の刑法犯検挙人員は,1982年の9万9,382人を最高にその後はおおむね減少傾向をたどり,1988年には8万641人となっている。また,18歳未満の少年にもほぼ同じような傾向が見られる。
III-109表は,1980年及び1986年から1988年までの最近3年間における刑法犯について,送致人員総数,少年・青年別送致人員,少年比,青年比及び少年,青年,成人の各人口比等を見たものである。いずれの年も青・少年刑法犯送致人員は8万人台,青・少年比は15%から17%程度であり,我が国の刑法犯全体に占める青・少年比が5割を超えているのと比べて著しく低い。 III-60図 刑法犯検挙人員の推移韓国(1980年〜1988年) III-110表は,1980年及び1986年から1988年までの最近3年間における特定6罪種について,送致人員総数,少年・青年別送致人員,少年比,青年比及び少年,青年,成人の各人口比等を見たものである。殺人については,総数で増加傾向を示しているが,特に青・少年比の増加率は高く,1988年では18.9%(138人)となっている。強盗については,青・少年比が高く,1988年では総数4,731人のうち53.5%(2,529人)となっている。人口比別について見ると,青年人口比が高い。逆に,傷害の青・少年比は低く,6%前後でほぼ横ばい状態で推移している。窃盗は,我が国の青・少年比が5割を超えているのに対し,韓国のそれは45%前後と若干低く,また,少年比が青年比の2.2倍であることが注目される。強姦の青・少年比は,35%から40%程度に及んでおり,また,青年の人口比は成人の人口比より高くなっている。放火については,青・少年比は10%に満たない。III-109表 刑法犯送致人員・少年比・青年比及び人口比韓国(1980年,1986年〜1988年) |