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 平成 2年版 犯罪白書 第1編/第2章/第6節/1 

第6節 精神障害者の犯罪

1 概  説

 平成元年における交通関係業過を除く刑法犯検挙人員のうち,精神障害のた傷他害のおそれがあるとして,精神保健法(昭和62年9月26日法律98号により「精神衛生法」が「精神保健法」と改められ,63年7月1日から施行された。)24条に基づく都道府県知事への通報の対象とされた「精神障害者」又は「精神障害の疑いのある者」の人数を罪名別に見るとI-43表のとおりである。刑法犯検挙人員は31万2,962人(成人14万7,939人,少年16万5,053人)であるが,そのうち,精神障害者及びその疑いのある者は1,833人(成人1,750人,少年83人)で,その比率は0.6%(成人1.2%,少年0.1%)である。これを罪名ごとに見ると,放火の19.5%,殺人の9.4%が目立って高くなっている。