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 平成 元年版 犯罪白書 第3編/第1章/第2節/1 

第2節 少年非行の特質と背景

1 非行少年率の推移

 III-2図は,任意に選んだ年次に12歳であった世代の非行少年率(同年齢少年人口1,000人当たりの交通関係業過を除く刑法犯検挙人員の比率)が,その後の成長に従ってどのように変化していくかを見たものである。任意に選んだ昭和41年,44年,48年,51年,54年,58年次に12歳であった世代が19歳になるまでの年齢を横軸に,その非行率を縦軸にとって図示してある。非行少年率は,どの年次をとっても類似したカーブを描いており,おおむね14歳から16歳の時に高率となり,17歳,18歳,19歳と年齢が高くなるにつれて低くなっている。このことは,低年齢で非行により検挙された少年の多くは,15歳前後を境として非行から遠ざかることを示しているものといえよう。

III-2図 非行少年率の推移