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 昭和63年版 犯罪白書 第4編/第4章/第1節/1 

1 特別調査の概要

 法務総合研究所では,全国の刑務所の協力を得て,入所度数10度以上の多数回受刑者についての特別調査を実施した。調査対象者は,昭和62年8月1日現在,全国の刑務所に収容中のこのような多数回受刑者の全数である合計2,159人である。調査項目は,各対象者の初入刑時(初めて刑務所に入所した時),2入刑時(2度目に入所した時),前刑時(本刑の直近の前刑による入所の時),本刑時(本刑により入所した時)における年齢等の基本的属性,家庭状況,犯罪態様等であった。また,調査の方法は,施設職員において,調査票の各調査項目につき,調査対象者の公的資料に基づいて記入する方法によった。有効回答数(率)は2,159人(100%)となったが,初入刑時,2人刑時の調査事項に関して,資料の中には保存期限が満了して廃棄されたものがあるため,対象者の一部について不明のものもあった。