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 昭和63年版 犯罪白書 第3編/第2章/第6節/1 

第6節 少年の更生保護

1 少年の仮釈放

(1) 少年院在院者の仮退院
 少年院在院者に対する仮退院の許否の状況は,前掲II-43表(「仮釈放の申請受理及び許否の状況」)のとおりで,昭和62年においては許可人員が5,247人,棄却人員が5人となっているが,III-46表は,最近3年間の仮退院許可人員を,少年院における処遇区分別に見たものである。62年は,総数5,247人(前年比6.7%減)のうち,一般短期処遇が1,576人(同8.5%減),交通短期処遇が262人(同9.7%減),長期処遇が3,409人(同5.6%減)であり,いずれも前年に比して減少した。
(2) 不定期刑受刑者の仮釈放
 少年の時に不定期刑を言い渡された不定期刑受刑者の仮釈放許否状況は,前掲II-44表(「刑の種類・刑期別仮出獄許否状況」)のとおりで,昭和62年の許可人員は78人,棄却人員は4人(棄却率4.9%)となっているが,最近3年間に仮釈放を許可された者について,言い渡された刑期のうちの短期経過前後における許可人員及び刑の執行率(執行すべき刑の長期に対して実際に執行された刑期の比率)を見ると,III-47表のとおりである。短期経過前に仮釈放を許可された者の比率は,58年が37.2%,59年が33.0%,60年が31.0%と減少傾向にあったが,61年に41.1%と増勢に転じ,62年は42.3%となり,前年に比して1.2ポイント上昇している。また,刑の執行率を見ると,総じて早期に仮釈放になる者の比率が高くなってきていることがうかがわれる。

III-46表 仮退院を許された者の少年院における処遇区分別人員

III-47表 不定期刑仮釈放の短期経過前後における許可人員及び刑の執行率(昭和60年〜62年)