前の項目 次の項目 目次 図表目次 年版選択 | |
|
3 道交違反事件 道交違反行為のうち比較的軽微な形式犯に当たる行為について,道路交通法は「反則行為」という概念を設け,違反者に対して反則金の納付を通告し,その者が一定の期日までにこれを納付したときは,その違反行為について刑事訴追を行わないという方式を採っている。
I-41表は,昭和60年及び61年における道交違反事件の検察庁への送致件数を違反態様別に見たものである。道交違反事件総数は,61年では前年より50万9,431件減少し,1,327万4,832件となっているが,そのうち反則事件として告知されたものは,1,125万60件,非反則事件として検察庁へ送致されたものは202万4,772件である。送致された事件の違反態様は,速度超過が99万372件(48.9%)で最も多く,以下,酒気帯び32万6,876件(16.1%),無免許19万5,806件(9.7%)の順になっている。 昭和61年における道交違反事件総数中に占める反則事件告知件数の比率は84.7%と高く,告知件数に対する反則金納付件数の比率は,61会計年度では98.2%であり,その納付総額は約613億円に上っている。 昭和61年における暴走族による道路交通法違反の検挙件数は5万6,324件,検挙人員は5万8,314人で,前年より検挙件数で3,160件(5.9%),検挙人員で2,863人(5.2%)増加している。違反態様では整備不良車両の運転等(以下「整備不良」という。)が最も多く,検挙件数の32.7%を占めている。なお,61年においては,前年に比し,整備不良,通行区分・追越し,共同危険行為等禁止違反は減少したが,速度違反の増加(前年より804件・ 18.8%増)が著しい。また,共同危険行為等禁止違反については,検挙件数は前年とほぼ同じであるが,検挙人員は353人(6.6%)増加している。 I-41表 道交違反の告知・送致件数(昭和60年,61年) |