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 昭和60年版 犯罪白書 第3編/第1章/第2節/2 

2 薬物濫用少年

 少年非行の特徴の一つとして,覚せい剤及びシンナー等の薬物の濫用をあげることができる。

III-3図 窃盗事犯少年の手口別構成比(昭和59年)

 III-7表は,最近3年間における覚せい剤事犯少年の学職別検挙人員を見たものである。昭和59年における検挙人員の総数は2,552人で,前年より115人(4.3%)減少している。学職別では,無職少年が59.9%,有職少年が33.7%,学生・生徒が6.5%となっている。男女別で見ると,総数では男子が60.4%と多いが,前年に比べて138人減少しているのに対し,女子は前年に比べ23人(2.3%)増加しており,女子少年における濫用の拡大が注目される。しかも,中学生・高校生では男子の2倍以上となっている。

III-7表 覚せい剤事犯少年の学職別検挙人員(昭和57年〜59年)

III-8表 シンナー等濫用少年の学職別検挙人員(昭和55年〜59年)

 III-8表は,最近5年間におけるシンナー等濫用少年の学職別検挙人員を見たものである。昭和59年における検挙人員の総数は4万6,636人で,前年より4,747人(9.2%)減少している。学職別に見ると,学生・生徒が37.3%で最も多く,次いで,無職少年の32.4%,有職少年の30.3%となっている。