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 昭和60年版 犯罪白書 第3編/第1章/第2節/1 

1 窃盗事犯少年

 昭和59年における窃盗事犯少年の検挙人員は19万420人で,前年よりやや減少したものの,交通関係業過を除く少年刑法犯検挙人員の76.6%と圧倒的多数を占めている。
 III-3図は,昭和59年の窃盗事犯少年の手口別構成比を示したものである。59年においては,万引きが34.8%で最も多く,次いで,オー 1・パイ盗が21.8%であり,自転車盗15.8%,車上ねらい3.2%,空巣ねらい2.9%,自動車盗2.8%などの順となっており,万引き及び車両関係の窃盗が目立つ。また,法務省の特別調査により,窃盗事犯少年の犯行動機を見ると,59年においては,「利欲」が64.3%,「遊び」が28.8%であり,「困窮・生活苦」はわずか0.8%にすぎない。最近における窃盗事犯少年の3割近くの者が,遊びを動機としていることが注目される。