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 昭和60年版 犯罪白書 第2編/第2章/第2節/5 

5 交通事件

 昭和54年以降5年間の業過(その大部分は自動車運行上のものである。)及び道交違反による第一審有罪人員を見ると,II-16表のとおりである。

II-16表 業過及び道交違反の第一審有罪人員(昭和54年〜58年)

 業過による有罪人員は昭和53年から増加傾向にあり,58年は前年より1万2,963人増の33万6,989人となっている。懲役・禁錮の執行猶予率は,かねて上昇傾向が窺われていたが,58年には83.1%と,更に前年より1.6ポイント高くなっている。一方,罰金の金額は,5万円未満が54年の56.3%から逐年減少し,58年には53.9%となっており,罰金の高額化の傾向が認められる。
 道交違反による有罪人員は,昭和56年から増加傾向にあり,58年は前年より14万9,674人増の187万8,410人となっている。懲役・禁錮の執行猶予率は,54年以降70%台で推移し58年には71.6%となっており,業過の懲役・禁錮の執行猶予率が54年以降80%台で推移しているのに比べると,低くなっている。