III-2表は，昭和58年における業過及び道交違反を除く検察庁既済事件について，被疑者の逮捕・勾留の状況を罪名別に示したものである。警察等で逮捕して身柄付で送致した事件及び検察庁で逮捕した事件(身柄事件)の占める比率(身柄率)は20.8%で，前年の21.8%からわずかに下降している。58年における罪名別の身柄率を見ると，前年同様，強姦の66.0%が最も高く，以下，強盗(64.8%)，殺人(57.5%)，覚せい剤取締法違反(53.3%)などの順となっている。身柄事件のうち，検察官によって勾留請求された事件の占める比率(勾留請求率)は，総数では82.2%(前年と同率)であるが，罪名別では，殺人(98.8%)を最高として，以下，覚せい剤取締法違反(97.0%)，強盗(91.8%)，強姦(91.0%)，恐喝(89.5%)の順となっている。勾留請求事件のうち，裁判官によって勾留が認容された事件の比率は，総数で99.7%(前年は99.6%)と高い比率になっている。

III-1表　罪名別検察庁新規受理人員(昭和57年，58年)

III-2表　罪名別検察庁既済事件の逮捕・勾留別人員(昭和58年)

III-3表　罪名別検察庁終局処理人員(昭和58年)