III-1表は，昭和58年における全国の検察庁の新規受理人員を罪名別に前年と対比して見たものである。58年の新規受理人員総数は331万6,654人で，前年より22万6,813人(7.3%)増加している。総数のうち，刑法犯は27.5%，特別法犯は72.5%となっており，業過を除く刑法犯は38万6,470人で11.7%，道交違反を除く特別法犯は17万9,596人で5.4%である。なお，業過は15.9%，道交違反は67.1%で，この両者で全体の82.9%を占めている。刑法犯について見ると，全体では，前年より1万341人(1.1%)増加し，罪名別に見ると，増加しているのは業過(2万2,755人，4.5%増)，横領(801人，3.6%増)などで，他方，減少しているのは詐欺(2,284人，10.6%減)，窃盗(2,252人，1.0%減)，傷害(1,495人，4.0%減)などである。特別法犯について見ると，全体では，前年より21万6,472人(9.9%)増加している。53年，54年と大幅に減少した道交違反は，55年以降増加に転じ，58年は前年より更に17万800人(8.3%)増加している。