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 昭和59年版 犯罪白書 第2編/第4章/第3節/1 

第3節 高齢犯罪者の処遇

1 検  察

 II-65表は,高齢者の検察庁終局処理人員について,最近5年間における性別起訴猶予率の推移及び昭和58年における初犯・再犯別,罪名別起訴猶予率を見たものである。
 総数の起訴猶予率が34%ないし36%程度であるのに対して,高齢者のそれは51%ないし54%程度で推移しており,高齢者の起訴猶予率は総数に比べて高い。
 昭和58年における高齢者の起訴猶予率は,性別では,女子(80.3%)が男子(45.5%)よりも,また,初犯・再犯別では,初犯者(69.7%)が再犯者(31.4%)よりも高く,さらに,罪名別では,横領(81.0%),窃盗(63.5%),傷害(33.6%),詐欺(33.3%)等が高く,反対に,強盗(5.3%),殺人(11.7%),放火(15.6%)等が低い。