I-35表は，昭和57年及び58年における道交違反事件の告知件数及び送致件数を違反態様別に見たものである。道交違反事件総数は，52年の約1,256万件をピークに，53年から減少していたが，55年からは増加し，58年は前年より84万9,549件(6.9%)増加して，1,323万6,365件となっている。そのうち，反則事件として告知された件数は，前年より約64万件(6.1%)増加して1,108万7,088件である。非反則事件として送致された件数は，約21万件(10.9%)増加して214万9,277件となっている。なお，58年における送致件数の違反態様別構成比は，速度超過が48.6%で最も多く，酒酔い・酒気帯びの16.5%，無免許の10.8%の順になっている。
　昭和58年における全取締件数中に占める告知件数の比率は，83.8%となっている。告知件数に対する反則金の納付件数の比率は，58年では97.4%となっており，その納付総額は，前年より6.5%増加して約616億円となっている。
　昭和58年における暴走族による道路交通法違反の検挙件数は4万8,278件，検挙人員は5万1,499人に上り，共に過去最高の数値を示している。違反態様では整備不良が最も多く，38.3%を占めている。また，飲酒運転と速度違反の増加が目立っているが，共同危険行為等禁止違反は，検挙件数が244件で，前年よりやや減少した一方，検挙人員は6,711人で，前年より増加している。