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3 少年の刑事裁判 家庭裁判所から刑事処分相当として検察官に送致された少年の98%強が業過及び道交違反であって,その約98%が略式手続によって処理されているため,公判請求される少年はごく一部にすぎない。
IV-31表は,昭和54年以降の3年間において,通常第一審で有罪の裁判を受けた少年の科刑状況を見たものである。56年における有罪人員総数は699人で,前年より13人(1.8%)減少している。有期の懲役又は禁錮を言い渡された少年が685人と大部分を占めているが,その76.6%に当たる525人に執行猶予が言い渡され,実刑となった者は160人(前年は140人)である。罪名別に見ると,業過が全体の56.5%を占め,以下,道路交通法違反(10.2%),覚せい剤取締法違反(7.6%),窃盗(5.9%)の順となっている。なお,通常第一審の裁判所は,事実審理の結果,刑事処分よりも保護処分に付するのが相当であると認めたときは,事件を家庭裁判所に移送しなければならないが,このようにして移送された者は,54年に7人,55年に7人,56年に5人となっている。 IV-31表 少年の罪名別通常第一審有罪人員(昭和54年〜56年) |