II-61表は，調査対象とした5罪種のそれぞれについて，各年次に確定判決を受けた者の昭和23年1月1日以降の前科について，期間別平均前科者率を見たものである。殺人，強盗，強姦，恐喝及び傷害の5罪種のいずれにおいても，前科者率は若干の起伏を示しながらもほぼ一貫して高くなってきている。暴力前科(前記5罪種のほか，暴行，凶器準備集合・同結集，脅迫及び暴力行為等処罰法違反に係る前科をいう。)に限って見た前科者率も，同様の傾向を示しているが，強盗及び強姦については，55年以降減少を見せている。

II-61表　暴力事犯者の前科者率(昭和25年〜57年)