前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 昭和58年版 犯罪白書 第1編/第2章/第6節/2 

2 外国人の犯罪

 I-43表は,昭和48年,56年及び57年における外国人登録法に基づく登録者及び外国人入国者を国籍別に示したものである。登録者は,57年には80万2,477人(前年より9,531人増)となり,入国者も逐年増加して,57年には175万9,674人(前年より16万6,887人増)となっている。登録者の国籍は83.5%が韓国・朝鮮であり,入国者の国籍で最も多いのは,中国となっている。
 I-44表は,昭和57年における外国人の交通関係業過及び道交違反を除く検察庁新規受理人員の罪名別及び国籍別状況を見たものである。新規受理人員総数は1万8,948人で,前年より2,041人(9.7%)減少しているが,罪名別に見ると,窃盗,詐欺・背任,賭博・富くじ,出入国管理及び難民認定法違反が前年より増加している。なお,外国人登録法違反が全体の34.5%を占めているが,これを除くと,窃盗(18.0%)が最も多く,以下,傷害(9.7%),覚せい剤取締法違反(5.5%)の順となっている。次に,国籍別に見ると,韓国・朝鮮が1万5,799人で最も多く,アメリカが1,042人で続いている。各国籍の者について,人口比(各国籍の外国人登録者及び入国者の1,000人当たりの新規受理人員数)を見ると,総数では,韓国・朝鮮が16.5,アメリカが2.8,中国が1.9,イギリスが0.6となっている。

I-43表 国籍別外国人登録者・入国者数

I-44表 外国人の罪名・国籍別検察庁新規受理人員