法務総合研究所では,覚せい剤事犯保護観察付執行猶予者について,その特質と処遇の実情を明らかにするため,保護観察所の協力を得て,総合的な実態調査を行った。調査対象は,覚せい剤取締法違反の罪により保護観察付執行猶予に処せられた者で,昭和54年9月1日から同年11月30日までの間に全国の保護観察所において,新たに受理した356人(男性297人,女性59人)であり,これらの者について,科刑の内容,受理時における身上特性,覚せい剤事犯の態様,保護観察開始時の生活状況等を明らかにするとともに,判決確定後2年間の推移について詳細な追跡調査を行ったので,これを紹介する。
IV-35表 覚せい剤事犯保護観察付執行猶予者の刑期等別構成比