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 昭和56年版 犯罪白書 第2編/第2章/第1節 

第2章 金融機関強盗の特質

第1節 我が国の金融機関強盗の特質

 第1章で述べたような,我が国における最近の金融機関強盗の激増状況にかんがみ,法務総合研究所では,金融機関強盗事犯及び犯人像の特質,裁判所の判決などの実情を明らかにするため,被害金融機関,検察庁及び刑務所の協力を得て,総合的な実態調査を行った。調査対象は,被害金融機関については,昭和54年1月1日から55年6月30日までの1年6月の期間内に全国で発生した金融機関強盗188件(うち,回答数169件),検察庁については,この発生事件のうち,検挙されて全国の検察庁で受理した事件に関し,検察庁保管事件記録に基づき回答のあった128人,刑務所については,55年12月15日現在で全国の刑務所に在所中の金融機関強盗による受刑者142人である。この実態調査の集計結果の一部を要約して紹介すると,以下のとおりである。