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 昭和55年版 犯罪白書 第3編/第1章/第1節/5 

5 その他の非行

(1) 触法少年
 III-10表は,触法少年の補導人員及び人口比について,最近5年間の非行名別人員の推移を示したものである。触法少年の補導人員総数は,昭和52年以降増加傾向を示し,54年においては,前年より763人増加して4万1,681人となり,人口比で3.8となっている。
 また,昭和54年における触法少年の補導人員を非行名別に見ると,窃盗が3万6,254人で最も多く,全体の87.0%を占め,次いで,横領,恐喝,暴行,放火,傷害の順となっているが,前年との比較において増加の目立つ非行名は,強姦,横領,放火,わいせつ等で,実数こそ少ないが,低年齢層の非行が,多様な側面において増加の傾向を示しているのをうかがうことができる。

III-10表 触法少年の非行名別補導人員

(2) 虞犯少年
 警察に補導された少年のうち,犯罪少年や触法少年を除き,虞犯少年と認定された者は,家庭裁判所に送致され,又は児童相談所に通告される。
 III-11表は,最近10年間に送致又は通告された虞犯少年の年次別人員を見たものである。虞犯少年は,昭和48年以降5,000人台で推移し,54年には5,281人となっている。また,虞犯の内容について,全国の家庭裁判所が処理した53年の終局人員2,973人について見ると,家出が1,253人(42.1%)で最も多く,以下,不純異性交遊665人(22.4%),交友不良341人(11.5%),不健全娯楽86人(2.9%),怠学62人(2.1%),夜遊び39人(1.3%)などとなっている。

III-11表 虞犯少年の送致及び通告人員