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 昭和53年版 犯罪白書 第4編/第1章/第1節/2 

2 少年特別法犯

 IV-5表は,家庭裁判所からのいわゆる逆送,検察庁間の移送及び再起による受理を除いた少年特別法犯の検察庁新規受理人員及び罪名等について,その推移を見たものである。
 道路交通法違反を除く少年特別法犯は,昭和38年をピークとして,その後はおおむね減少を続け,50年には人員・人口比共に38年以降最低の数値を示している。51年以降においては,実数に若干の増加が見られるものの,人口比には変化はなく,低水準での横ばいが続いている。

IV-5表 罪名別少年特別法犯検察庁新規受理人員の推移(昭和40年,45年,50年〜52年)

 少年の特別法犯中大多数を占めているのは,道路交通法違反である(昭和52年では総数の97.7%)。また,同罪を除く主要なものは,覚せい剤取締法違反及び銃砲刀剣類所持等取締法違反であるが,最近における前者の増加傾向と後者の減少傾向は著しく,その動きは対照的である。
 なお,主としてシンナー等の濫用に適用されている毒物及び劇物取締法違反によって警察から家庭裁判所に送致された少年は,前年より53名減少して1万7,315人となっている。