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 昭和53年版 犯罪白書 第1編/第2章/第3節 

第3節 公害犯罪

 I-39表は,昭和48年以降最近5年間の全国の検察庁における公害犯罪の受理・処理状況を見たものである。公害犯罪の検察庁新規受理人員は近年増加傾向にあったが,52年では,前年より50人減少して6,574人となっている。
 しかし,その起訴人員は,前年に比べて96人増加して4,636人となっている。

I-39表 公害犯罪検察庁受理・処理状況(昭和48年〜52年)

 昭和52年中の全国の検察庁における公害犯罪の新規受理人員を罪名別に前年と対比して見ると,I-40表のとおりである。52年の受理人員総数のうち,最も多いのは廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反の3,937人で,受理人員総数の59.9%を占め,海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律違反の1,291人(19.6%)がこれに次ぎ,以下,水質汚濁防止法,港則法,河川法各違反の順となっている。51年と比較すると,廃棄物の処理及び清掃に関する法律,水質汚濁防止法,へい獣処理場等に関する法律の各違反などで若干増加しているが,河川法,海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律,港則法の各違反などの減少が目立つ。

I-40表 公害犯罪罪名別検察庁新規受理人員(昭和51年,52年)

 昭和48年以降最近5年間の公害犯罪検察庁新規受理人員の合計2万7,610人について,罪名別構成比を見ると,I-7図のとおりである。最も多いのは,廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反で,全体の51.6%を占め,以下,海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律,水質汚濁防止法,港則法,河川法の各違反の順となっている。
 次に,昭和52年中の検察庁における公害犯罪の処理状況を見ると,I-41表のとおりである。起訴人員は4,636人,不起訴人員は1,817人,起訴率は71.8%となっている。52年における道交違反を除く特別法犯の起訴率が68.7%であるので,この種事犯の起訴率はやや高いと言える。起訴区分別に見ると,起訴総数の98.3%に当たる4,557人が略式命令請求となっている。公判請求となった者は79人で,そのうち多いのは,廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反の64人で,他は,水質汚濁防止法違反の7人,毒物及び劇物取締法違反の4人などである。

I-7図 公害犯罪罪名別検察庁新規受理人員の構成比(昭和48年〜52年の累計)

I-41表 公害犯罪罪名別検察庁終局処理人員(昭和52年)