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1 収容状況 昭和51年に少年院に新たに収容された少年の数は,III-45表のとおりで,前年に比べて,初等・中等少年院において増加,特別・医療少年院において減少,総計で113人の増加である。新収容者数は,III-5図に示すように,42年以降減少を続けていたが,50年に至って増加し,51年も引き続き増加した。51年末現在の在院者数は,III-46表のとおりで,やはり,初等・中等少年院で増加,特別・医療少年院で減少,総計でほぼ前年と同数である。
III-5図 少年院新収容人員の推移(昭和24年〜51年) III-45表 新収容者の少年院種類別人員(昭和49年〜51年) III-46表 少年院種類別年末現在人員(昭和49年〜51年) 昭和51年の新収容者を年齢別構成比から見ると,III-47表のとおりで,男子の方に年齢の高い者が多く,女子の方は逆に年齢の低い者の多いこと,全体的に低年齢化していることがうかがわれる。新収容者の行為別構成比は,III-48表のとおりで,全体としては,例年のとおり,窃盗が圧倒的に多い。男女別に見ると,男子においては,窃盗に次いで強姦,わいせつ等の性犯罪や,恐喝,傷害等の粗暴犯の占める割合が高く,女子においては,虞犯の占める割合が最も高いのが特徴的であるが,゜最近の傾向としては,性犯罪や強盗の割合が減少傾向にあり,傷害,覚せい剤取締法違反や虞犯の割合が増加傾向にある。 新収容者のうち,保護処分歴のある者は2,039人(76.6%)で,そのうち,少年院収容処分歴のある再入者は355人(13.3%)であり,共に,昭和50年に引き続き51年も増加している。 III-47表 新収容者の年齢別構成比(昭和49年〜51年) III-48表 新収容者の行為別構成比(昭和49年〜51年) 新収容者の教育歴及び非行時の職業は,III-49表及びIII-50表のとおりで,教育歴については,中学卒業及び高校中退が8割以上を占め,このうち,高校中退者が近年増加している。職業については,例年のとおり,無職者が多い。新収容者の精神状況について見ると,精神薄弱4.8%,精神病質0.8%,その他の精神障害2.4%(以上合計8.0%)であって,少年鑑別所新収容少年のそれと比較して,精神障害者の比率が高くなっている。 昭和51年の少年院出院者総数は,2,641人(男子2,449人,女子192人)で,そのうち,退院は574人(21.7%),仮退院は2,067人(78.3%)である。その平均在院日数は,退院では371日で前年より12日短く,仮退院では399日で前年より約1箇月短くなっている。少年院の種類別にこれを示したのがIII-51表で,平均在院期間の短縮は初等及び中等少年院において見られ,これらの少年院では,最近は,短期処遇過程に編入されて6箇月以内の短期で仮退院する少年が増加している。 III-49表 新収容者の教育歴別人員(昭和49年〜51年) III-50表 新収容者の非行時の職業別人員(昭和49年〜51年) |