6 給養 受刑者には,その日常生活に必要な衣類,寝具,食糧,日用品等は,施設から給与又は貸与されている。 衣類や寝具については,特に保温,衛生,経済性,体裁などに考慮が払われている。日用品のちり紙,歯みがき,石けん,香油などは,官給を建て前としているが,作業賞与金,領置金等による購入,外部からの差入れも許可されている。その他筆記用具,学習用具,通信用具等の自弁も認められ,累進上級者について許されている自己用途物品を含めると,その品目は70種余に及んでいる。 給食については,受刑者の体質,健康,年齢,作業等を参酌して必要な糧食(主食及び副食)及び飲料が給与されている。 主食は,原則として米麦混合であり,重量比で米麦半々となっており,性別,年齢,従事する作業によって,1等食(1日3,000カロリー),2等食(2,700カロリー),3等食(2,400カロリー),4等食(2,000カロリー)及び5等食(1,800カロリー)の5等級に分けられている。 副食については,1日600カロリーを下らないように配慮されており,1日の副食費は,昭和51年度は成人受刑者一人1日当たり132円83銭,少年受刑者では151円73銭となっている。このほか,正月用特別菜代として一人1日当たり200円(1月1日,2日及び3日の三が日間,計600円)並びに祝祭日菜代及び誕生日菜代として各一人1日当たり25円が加えられている。材料の大量購入による廉価な仕入れ,野菜類の自給,調理の工夫等,限られた食費の中で良好な給食状況を保つよう,各施設では格段の努力を重ねている。
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