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 昭和51年版 犯罪白書 第1編/第1章/第4節/1 

第4節 外国人犯罪と日本人の国外犯

1 外国人犯罪

 昭和50年12月末日現在,我が国に在留する外国人は,外国人登録法に基づき登録されているものだけでも,75万1,842人に達している。これを10年前の40年12月末日における登録総人員66万5,989人と比べると,8万5,853人の増加である。登録総人員のうち,韓国・朝鮮国籍を有する者は64万7,156人(86.1%),その他の国籍を有する者は10万4,686人(13.9%)である。
 我が国における外国人犯罪について,最近5年間の検察庁新規受理人員を示したものがI-31表であり,これを主要罪名別に見たのがI-32表である。検察庁新規受理人員中に占める外国人の比率は,刑法犯では強盗,強盗致死傷・強盗強姦,恐喝,賍物犯罪などについて5%を超え,総数における比率(3.0%)を上回っている。道交違反を除く特別法犯では,外国人登録法や出入国管理令違反を除くと,麻薬取締法違反,関税法違反について,いずれも30%を超えている。

I-31表 検察庁新規受理人員中外国人の占める比率(昭和46年〜50年)

I-32表 主要罪名別検察庁新規受理人員中外国人の占める比率(昭和50年)