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3 前科・前歴 前科又は前歴について見ると,新受刑者中に占める前科・前歴のある者の比率が増大している。
新受刑者のうち,入所歴2度以上の者の占める比率は,昭和43年以降51%ないし52%を持続していたが,47年以降わずかながら年々上昇してきて,49年は55.0%となった。この入所歴2度以上の者の比率の推移を業過を除く刑法犯について見ると,43年を起点として著しく上昇し,49年では入所歴2度以上の者の比率は63.7%に達している。特に,入所歴6度以上の者の比率が次第に大きくなりつつあり(49年では17.1%,前年比で0.8%増),これら累入者の比率の増大は,新受刑者全体の質を低下させることにつながるものである。 次に,新受刑者中に占める保護処分歴のある者の割合を見ると,昭和34年ころから著しく増大し,41年以降は,毎年新受刑者の約四分の一を占める状態が続いている。その大部分は,少年院送致歴を有する者であるが,近年,保護観察歴のある者も増加の傾向を見せている(II-17図)。 II-17図 保護処分歴のある新受刑者の比率の推移(昭和34年〜49年) |