昭和39年及び最近5年間の性犯罪の発生件数を示したのが，I-25表であり，検挙人員を示したのが，I-26表である。49年の性犯罪の合計は，発生件数では前年より336件減少して1万1,135件となり，検挙人員は前年より528人減少して9,718人となっている。

I-25表　性犯罪発生件数(昭和39年，45年〜49年)

I-26表　性犯罪検挙人員(昭和39年，45年〜49年)

　最近5年間の罪名別の推移を見ると，強姦は，発生件数及び検挙人員とも逐年減少している。強制わいせつは，発生件数では起伏を示しながら減少し，検挙人員では逐年減少している。しかし，強姦や強制わいせつでは，被害者がしゅう恥心などの理由から，被害の届出をためらう場合かあり，特に犯罪の暗数が多いと思われるので，統計上の数字と実際に発生した犯罪との間に相当の差があるものと考えられる。
　また，公然わいせつ・わいせつ文書頒布等は，発生件数では昭和48年まで減少した後，49年には前年より増加しており，検挙人員では逐年減少している。