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 昭和50年版 犯罪白書 第1編/第1章/第3節 

第3節 社会の進展と少年犯罪

 すべての社会は,常に変化を続け,静止することはない。社会の変動は,必然的に社会現象の変化をもたらし,変化の質的・量的諸条件のいかんによっては,多様な病理現象を随伴するおそれも強い。
 犯罪現象,なかんずく少年犯罪は,社会の状況を写す鏡として,また,社会の変動によって生じたひずみをより端的に示すものとして認識されることが少なくない。
 このような観点から,本節においては,まず,戦後における少年犯罪の推移を概観しつつ,これと関連すると思われる社会的諸条件について検討を加え,時代の変遷に伴って流動する少年犯罪の動向について分析を試みることとする。