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 昭和35年版 犯罪白書 第四編/第二章/六/2 

2 統計からみた仮退院と二号観察状況

 最近の少年院仮退院事件の受理と処理との状況は,IV-69表のとおりで,受理件数は,昭和二七年の一万五百人を最高としてその後年とともに減少の傾向にあったが,昭和三三年になってふたたび増加のきざしをみせだしている。

IV-69表 少年院仮退院事件の受理・許可・不許可等別人員等

 こうして,仮退院になって保護観察をうけているものの人数は,どのくらいであろうか。昭和二四年以降の受理人員と年間取扱人員との推移はIV-70表のとおりで,昭和三三年一二月末の現在人員は六,四二二人である。この数字は,五号観察を除く他の種別の保護観察対象者数にくらべて最低である。これは,少年院収容者の絶対数が,刑務所のそれよりもはるかに少ないからであるが,おなじく青少年の保護観察である一号観察(昭和三三年一二月末四四,三一三人)と比較すると,この人員はきわめて対照的である。

IV-70表 二号観察新受・取扱人員