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平成22年版 犯罪白書 第7編/第1章/1節/1

第1章 重大事犯の動向

第1節 発生・検挙

1 発生状況等

7‐1‐1‐1図は,重大事犯について,認知件数及び検挙率の推移(昭和21年以降。ただし,強盗強姦については23年以降)を見たものである。

認知件数について見ると,殺人は,昭和29年をピークに,傷害致死は,23年をピークに,いずれも長期的に減少傾向にあるが,殺人は,最近20年間ほぼ横ばいの状態である。強盗(総数)は,23年をピークに減少傾向にあった後,平成2年から増加に転じ,15年には昭和25年ころの水準まで急増し,平成16年からは減少傾向にあるものの,高水準にある。強姦は,昭和39年をピークに減少傾向にあった後,平成9年から増加に転じ,15年には昭和57年ころの水準まで増加したが,平成16年からは毎年減少している。放火は,増減を繰り返し,同年には昭和57年に次いで戦後2番目に多い2,174件を記録したが,平成17年からは毎年減少している。

検挙率は,殺人及び傷害致死は,おおむね90%以上の高い水準を維持している。強盗(総数)の検挙率は,平成10年ころから認知件数の急増に伴って大きく低下し,13年には48.7%まで低下したが,17年から上昇傾向にあり,21年は64.8%まで上昇した。強姦についても,検挙率は,11年から低下し,14年には62.3%まで低下したが,15年から上昇傾向にあり,21年は83.0%であった。放火の検挙率は,10年ころから低下し,14年には70%を下回り,21年も69.9%であった。

7‐1‐1‐1図  認知件数・検挙率の推移(罪名別)