前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 平成17年版 犯罪白書 第4編/第4章/第4節/5 

5 少年院における処遇の実際

(1) 施設内の生活と個別担任制

 少年院での矯正教育が十分に効果を上げるためには,まず,それにふさわしい物理的な環境の整備が必要である。
 取り分け,居住環境は,在院者の処遇の上で重要な部分を占める。少年院の物的設備構造についても,居室の面積,容積,採光,換気等が関係法令上の規準を充足させることはもとより,近年では,居住条件を更に向上させるため,改築等の際に,暖房設備の整備や衛生設備の近代化のほか,職業補導教室,教科教育教室,放送設備等の充実・確保,明るく,落ち着いた色調の塗装等,居住環境の整備が図られている。しかし,施設の中には,大正時代や昭和30年代から40年代に建築されたものも相当数あり,その整備促進に努めている。

少年院の前景(愛知少年院)

集団寮の居室(共同室)

 少年院は,在院者の特質や処遇段階によって,建物や居室の開放の程度を異にしている。例えば,特修短期処遇の場合には,鉄格子等を設けず,施錠も行わないこととしている。
 施設内での生活は,処遇課程等の別に応じて,様々である。一例として,ある男子少年院における教科教育課程E1の在院者の1週間の標準的な日課を示すと,4-4-4-18表のとおりである。

4-4-4-18表 少年院における週間標準日課表の例

 新入院者は,通常,入院直後の1〜2週間を単独室で過ごした後,集団寮に編入される。集団寮には,複数の職員が「寮担任」として固定的に配置されており,個々の寮担任は,「個別担任」として,それら在院者の幾人かを分担して受け持ち,当該在院者の個別的処遇計画の作成にかかわるほか,その指導に当たる。
 個別担任は,個別的処遇計画の作成や面接指導を通じ,当該在院者の非行歴,家族関係,進路等に精通し,その入院から出院までの個別的処遇計画の実施・達成状況を一貫して把握している。在院者の側から見れば,在院生活を通じ,何事であれ,まず最初に相談をし,指導を受ける相手が個別担任であるので,個別担任との一対一の交流・接触は,在院者にとって,院内での生活基盤となっている。

(2) 矯正教育

ア 生活指導

 生活指導では,[1]非行にかかわる意識,態度及び行動面の問題,[2]資質,情緒等の問題,[3]情操のかん養,[4]基本的生活習慣,遵法的・自律的生活態度及び対人関係,[5]保護環境(家族関係,交友関係等)上の問題,[6]進路選択,生活設計及び社会復帰への心構えについて,指導・教育が行われている。
 生活指導の方法には,ロールレタリング(役割交換書簡法),ロールプレイング,面接指導,作文指導等がある。面接指導,作文指導等は,生活指導の基盤として,ほとんどの少年院で行われている。各少年院で,これに加えて行われている各種の生活指導の方法のうちの幾つかの実施施設数は,4-4-4-19表のとおりである。

4-4-4-19表 各種の指導方法の実施施設数

 少年院では,在院者を,それぞれが持っている問題の別に集めた上,これらの方法を用い,共通の問題を持つ少年に指導を行う問題群別指導も行われている。
 問題群別指導のうち代表的なものの実施施設数は,4-4-4-20表のとおりである。

4-4-4-20表 代表的な問題群別指導の実施施設数

(ア) ロールレタリング(役割交換書簡法)

 ロールレタリングは,手紙を媒介として自分と他人との役割交換を行って自己洞察へと導く指導法であり,昭和50年代半ばに少年院で開発された。
ロールレタリングの実際
 ロールレタリングが少年院で実際にどのように行われているかを見るため,ここでは,「母親」を相手方とする例について説明します。ロールレタリングの開始当初は,例えば,
 「心配をかけてごめんなさい。」(在院者→母親)
 「少年院でしっかり反省して更生しなさい。」(母親→在院者)
といった表面的で無難なやりとりや,あるいは,
 「お母さんとは二度と会いたくありません。」(在院者→母親)
 「もう,母さんもお前の面倒を見るのには疲れました。悪いけど,引受人にはなれません。」(母親→在院者)
といった敵意や反感をあらわにしたやりとりに終始することがあります。しかし,次第に,
 「小学校の時,お父さんとお母さんが突然離婚してショックだった。学校から帰って,誰もいない家で一人で夕飯を食べるのが寂しかった。」(在院者→母親)
 「寂しい思いをさせてごめんね。お前や弟たちにお金の心配をかけたくなかったから,母さんも働くことに精一杯でした。でも,両親が離婚した子がみんな非行に走るわけではないのだから,お前も,楽な方に逃げるのはやめてください。」(母親→在院者)
といったように,それまで内心にうっ積していた不満や葛藤を吐き出すようになります。その結果,在院者は,少しずつ気持ちが整理され,それに伴って,相手方の感情や立場にも徐々に理解を示すことができるようになります。そして,相手方から自分を見た場合の至らない点や自己中心的だった自分の態度に気付くようになっていくのです。
 ロールレタリングは,「被害者」又は「被害者の家族」を手紙の相手方として,在院者の贖罪意識を喚起させる指導方法としても活用されています。被害者やその家族が受けた心身の痛み,在院者に対する怒り等を,在院者に体感させる上でも,ロールレタリングには相当の効果があるといわれています。

(イ) ロールプレイング

 ロールプレイングは,ある場面を設定して一定の役割を模擬的に演ずることであり,最近では,在院者の対人行動能力を向上させるための訓練であるSST(Social Skills Training)の中で用いられることが多い。
SSTの実際
 少年院では,SSTは,おおむね,次のように進行します。
[1] 問題解決場面の設定
 例えば,「夜,アルバイトから帰る途中,昔の非行仲間に出会い,食事に誘われた」という場面を設定して,その対処の仕方を練習させます。
[2] 予行演習のロールプレイ
 ロールプレイを行う在院者に,「普段,君がやっているようにやってみなさい」と指示して,ロールプレイを行わせます。在院者は,例えば,次のようなロールプレイをします。
 <本人:在院者本人,相手:昔の非行仲間>
 相手「久しぶり。今何しているんだ。」
 本人「バイトしているよ。」
 相手「今から仲間と飯を食べに行くんだ。お前,今時間あるだろ。一緒に来いよ。」
 本人「親が飯作って待っているんで・・・・・。悪いけど・・・・。」
 相手「A先輩も来るんだ。昔世話になったろ。あいさつするだけでいいから来いよ。」
 本人「でも,明日も朝からバイトがあって・・・・。今日は無理だから・・・。」(相手を振り切って,その場を去る。)
[3] 改善点の明示
 ロールプレイを観察していた他の在院者に,そのロールプレイでの良かった点を指摘させた上で,更に改善するための意見を出させます。例えば,「うつむかないで,相手の顔を見ながら話をする方が,説得力が増すと思う」,「間を置かないで,ハキハキと答えた方が,相手につけ込まれるすきを作らないと思う」などの意見が出されます。
[4] モデルのロールプレイ
 ロールプレイを観察していた他の在院者に,[3]で提案された改善点を意識したロールプレイを行わせます。
[5] 新しい行動のロールプレイ
 [2]の在院者に,[4]で見本が示されたロールプレイを練習させます。そして,再び,[3]以降のプロセスを繰り返します。
 こうしたSSTでのロールプレイの反復訓練は,在院者に,周囲の人々と円滑な人間関係を築き,危機場面でも適切に振る舞うことが自分にもできるという成功体験と自信を与え,その結果,在院者は,行動の幅が広がり,問題解決能力も向上します。

SSTの実施場面

(ウ) 面接指導

 面接指導は,在院者間の人間関係上のトラブル,保護者との関係の改善等,在院者が直面している問題の解決を図り,出院後の進学,就職等の進路決定に当たっての不安の解消を図り,又は収容生活に伴うストレスから解放して情緒の安定を図ること等を目的に実施される。教官と在院者とが一対一で行うことが原則的形態であり,個別面接ともいう。
面接指導の実際
 少年院では,様々な生活指導の方法が用いられていますが,その基本ともいうべきものが面接指導です。
 面接指導は,定期的に行われるほか,在院者の服装,表情,行動,言葉遣い等,日常の動静の観察を通じて,その必要が認められる場合又は在院者からの希望に応じて随時行われます。
 面接指導では,個別担任は,在院者の心情や悩みにじっくりと耳を傾け,状況に応じて様々な対応をします。あるときは,強がるばかりで人の話に耳を貸そうとしない在院者に対し,「なぜ,『他人が自分をどう見るか』ばかり気にするんだ」と問いかけたり,あるいは,「そんな態度は社会では通用しないぞ」と注意したりします。あるときは,「君は,『自分を守らなければ』という思いが強すぎて,それが,人の話をまともに聞けない原因ではないのか」とヒントを与えて考えさせたり,あるいは,「まずは,人の話に口を挟まず,最後まで聞くことから始めてみたらどうだ」と助言したりします。
 ある少年院での出院時アンケートの集計によれば,「少年院生活でためになった指導は何か」との質問に対し,多くの在院者が個別担任による面接指導を挙げています。

在院者に対する個別面接

(エ) 作文指導

 少年院では,在院期間を通じて,多数の作文を在院者に書かせている。施設内での毎日の生活,入院前の非行とのかかわりのあった生活,交友関係,職場や学校での生活等,様々なテーマについて,文章を作成・推こうさせ,それを通じて,自己の生活の現実を直視させ,より良い考え方や感性を育てることをねらいとしている。その主眼は,書かれた内容に表れた本人の問題点を取り上げ,更に掘り下げて考えさせ,そこから望ましい生活観や行動様式を体得させようという点にある。

(オ) 問題群別指導

 問題群別指導とは,薬物乱用,交通違反等の非行行動の直接的な防止を図るため,あるいは,非行行動の背景となっている不良交友,家族間の葛藤等の改善を図るため,共通の問題を持つ少年による集団を編成して,様々な指導を行うことをいう。
 問題群別指導の一例として,ある女子少年院で実施されている「家族問題」指導の概要は,4-4-4-21表のとおりである。
 「家族問題」指導は,在院者に対し,自分と家族との関係を客観的に見つめさせ,家族とのコミュニケーションを回復する方法を学ばせるものである。

4-4-4-21表 少年院における問題群別指導「家族問題」の指導の概要

イ 職業補導

 現在,少年院で実施している職業補導の主な種目は,溶接,木工,土木建築,建設機械運転,農業,園芸,事務,介護サービス等である。このうち,介護サービス(訪問介護員2級の資格取得の指導を行う。)は,平成5年から女子少年院で開始されたが,思いやりの心や豊かな情操のかん養という点でも意義があることから,現在は,男子少年院でも実施されている。

職業補導(介護サービス)

職業補導(溶接)

 平成16年の出院者のうち,在院中に職業補導を受けた者は,93.5%に達している。これら職業補導を受けた出院者の職業補導種目別構成比は,4-4-4-22図のとおりである。
 男子では,「農業」以下5種目がいずれも10%台で並んでいるのに対し,女子では,「事務・ワープロ」が33.8%を占め,「園芸」以下3種目が約15%でこれに続いている。

4-4-4-22図 少年院出院者の職業補導種目別構成比

 職業補導のうち,平成16年における院外委嘱職業補導(院外の事業所等に委嘱して行う職業補導をいう。)の実施人員及びその種目別内訳は,4-4-4-23表のとおりである。
 「老人福祉施設での介助」が58人と最も多く,次いで,「製造・加工」(42人)であった。

4-4-4-23表 少年院在院者の種目別院外委嘱職業補導実施人員

 平成16年の出院者のうち,在院中に,職業補導種目に関連して資格・免許を取得した者は37.2%,職業補導種目に関連なく資格・免許を取得した者は51.5%であり,その取得資格・免許種目別構成比は,4-4-4-24図のとおりである。

4-4-4-24図 少年院出院者の取得資格・免許種目別構成比

ウ 教科教育

 教科教育は,在院者のうち,[1]義務教育未修了者,[2]高等学校教育を必要とし,それを希望する者,[3]学力遅滞者,[4]進学・復学希望者に対して行われている。
 学習者とコンピュータとが直接に対話しつつ進められる学習システムであるCAI(コンピュータ支援学習システム)を導入した教科教育が実施されている。

教科教育(英語)

CAI教育

 平成16年の出院者のうち,出院後に中学校又は高等学校に復学した者は,それぞれ115人,175人であり,在院中に中学校の修了証明書を授与された者は,350人であった(矯正統計年報による。)。
 なお,学校教育以外の知識を必要とする者に対しては,文部科学省認定の社会通信教育を受講させている。受講者には,国が受講に要する費用を負担する公費生と,在院者自身が費用を負担する私費生とがある。主な受講種目としては,簿記,書道・ペン習字,英語,電気,レタリング等がある。平成16年度における受講人員は,前年度からの継続者を含め,公費生が1,301人,私費生が32人であった(法務省矯正局の資料による。)。

エ 保健・体育

 保健衛生指導は,在院者の入院前の非行の内容や生活実態等を考慮しながら,施設の医師,医務課職員等が,疾病予防の知識の付与等,その健康管理能力を向上させるための指導を行っている。
 体育においては,様々な運動種目を通じて,在院者に基礎体力の向上並びに集中力,忍耐力及び持久力のかん養を図るとともに,集団競技等にあっては,ルールを守る態度や対人関係における配慮等が身に付くような指導に留意している。

体育(剣道)

体育(持久走)

オ 特別活動

 少年院では,[1]自主的活動,[2]院外教育活動,[3]クラブ活動,[4]レクリエーション,[5]行事といった特別活動が行われている。
 このうち,自主的活動として,ほとんどの少年院においては,在院者に日直,図書係,整備係,レクリエーション係等の役割を担当させ,自主性,協調性等をかん養しているほか,集会,ホームルーム,機関誌の作成等も行われている。
 院外教育活動は,社会奉仕活動,社会見学等が実施されている。
社会奉仕活動としては,福祉施設でのボランティア活動や近隣の公園,公共施設等の清掃・美化活動等を実施している少年院が多い。平成16年においてこれらの活動に参加した在院者の人員は,「老人ホームでのボランティア活動」が1,544人と最も多く,次いで,「清掃・美化活動」(1,263人),「障害者施設でのボランティア活動」(569人)の順であった(法務省矯正局の資料による。)。

社会奉仕活動(福祉施設でのボランティア)

社会奉仕活動(公園清掃)

LD/ADHDと少年院での処遇
 最近,学習障害(LD),注意欠陥多動性障害(ADHD)等の軽度発達障害を持つ少年が問題になっています。LDとは,聞く,話す,読む,書く,計算する,推論するなどの能力のうち,ある特定の能力の習得・使用が困難な状態をいい,ADHDとは,落ち着きがない,気が散りやすい,衝動的に振る舞う,欲求不満に耐えられないなどの特性のために,環境にうまく適応できずに様々な問題を引き起こす状態をいいます。
 少年院では,こうした軽度発達障害を持つ在院者に対しても,その特性に配慮した処遇に取り組んでおり,ある男子少年院では,おおむね処遇段階に沿って,少しずつ課題レベルを上げていくように計画した,次のような処遇を行っています。
[1]レベル1(2級下)
 日記の文法添削指導,国語や算数のドリル学習,集団行動訓練等を徹底して反復し,語い,計算力等の基本的な学力や基礎体力の確保を目指します。例えば,集団行動訓練では,職員の号令を注意深く聴くこと,他の在院者の動きに注意しながら,一定のテンポに合わせて行進すること等を集中的に指導し,協調的な動作の機能の向上を目指します。
[2]レベル2(2級上・1級下)
 三人一組での討議,集団での運動や学科の競技(大縄跳び,算数ドリル等)を通じて,対人関係の能力向上を目指します。例えば,三人一組での討議では,聞き役,話し役,観察役に分かれて,相手の話に注意を集中する,相手の話をフォローする,相手の意見についてじっくり考えるといった点を常に意識した討議を繰り返し行わせ,機能的に聴くことが苦手な在院者に「聴くスキル」を獲得させることを目指します。
[3]レベル3(1級上)
 在院者と保護者の共同ワークショップを実施して,出院後の進路や悩み等を話し合わせ,在院者に,親子間での「聴くスキル」を実践させます。
 こうした処遇を通じて,在院者は,基本的生活習慣,学習能力,対人関係の能力等を身に付けるようになり,それに伴って,衝動性や多動性のコントロール等の行動統制力が向上していくのです。
 この少年院では,学校関係者や障害児教育の専門家とも連携・協力しながら,軽度発達障害を持つ在院者に対応した様々な処遇方法を実践しており,その総合的な教育効果が期待されます。

(3) その他の処遇

ア 医療・食事等

 平成16年の出院者のうち,在院中に病室等で治療を受けた者は,医療少年院で医療を受けた者も含め,1,523人(27.1%)であった。その疾患別の内訳は,「呼吸器系の疾患」が71.0%と最も多く,次いで,「精神及び行動の障害」(7.7%),「感染症及び寄生虫症」(4.8%)の順であった(矯正統計年報による。)。
 食事は,病気のため特別な食事を摂らせる必要のある場合等を除き,全員均等に給与される。食事は主食と副食とから成り,主食は米80対麦20の割合である。在院者一人一日当たりの副食予算額(平成17年度)は,約502円である(法務省矯正局の資料による。)。
 このほか,在院者には,衣類,寝具,学用品その他日常生活に必要な物品が支給又は貸与される。

イ 面会・通信

 面会・通信の相手方は,多くの場合,保護者等であり,非行に関係した仲間等は認められない。
 面会には,面会室で一定の時間実施される通常の面会のほかに,少年院の敷地内にある家庭寮(宿泊設備を備えた独立した建物)に在院者と保護者が宿泊し,教官を交えての三者面談等を実施するなどして,家庭内の問題や出院後の生活設計等について話し合う宿泊面会がある。宿泊面会は,一般的には,出院を間近に控えた時期に行われることが多い。

家庭寮(外観)

家庭寮(内部)

(4) 処遇に対する民間の協力・援助

 少年院における教育は,多くの場面で民間篤志家の協力を得て行われている。篤志面接委員,教誨師,更生保護女性会員,BBS会員等,社会の広範な各層の人々が民間ボランティアとして支援活動を行っている。
 篤志面接委員は,在院者に対して,精神的悩みについての相談・助言,教養指導等を行っている。平成16年12月31日現在,713人が少年院の篤志面接委員として委嘱されており,その社会的地位等は,4-4-4-25表のとおりである。
 平成16年に篤志面接委員が実施した面接指導は,1万1,984回に上っており,その面接内容別構成比は,4-4-4-26図のとおりである。

4-4-4-25表 少年院における篤志面接委員数

4-4-4-26図 少年院における篤志面接指導の面接内容別構成比

 教誨師は,在院者の希望に応じて宗教教誨を行っている。平成16年12月31日現在,394人(仏教267人,神道68人及びキリスト教59人)が少年院の教誨師として依頼されている。同年において教誨師が実施した宗教教誨の回数は,4-4-4-27図のとおりである。

4-4-4-27図 少年院における宗教教誨実施回数

 更生保護女性会員,BBS会員等は,定期的に各少年院を訪問し,誕生会,観桜会,成人式等の施設行事に参加したり,在院者と一緒になってゲームやスポーツを楽しんだり,在院者の意見発表会の審査員を務めるなど,様々な形で少年院の教育活動を支援しており,これらの人々との触れ合いは,在院者にとって,更生に向けた大きな励みとなっている。

篤志面接委員による個別相談

篤志面接委員による書道指導

更生保護女性会員の参加したひな祭り会